毛穴トラブルは皮膚科へ行くべき?
おすすめ治療やセルフケア方法も解説
コラム03

目次
ふと鏡を見た時に毛穴の開きや汚れなどのトラブルが気になることもあるでしょう。 毛穴トラブルで「皮膚科に行くべきかどうか」を迷ったことがある方もいるかもしれません。 毛穴トラブルにはさまざまな種類があり、種類や原因によって最適な治療方法が異なります。
この記事では、毛穴トラブルの種類や美容皮膚科がおすすめな理由、受けられる治療について解説します。 毛穴トラブルに悩んでいる方、皮膚科に行くべきか悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。
毛穴トラブルの種類

毛穴トラブルといってもさまざまな種類があります。
ここでは、よくある毛穴トラブルである5種類について原因や症状について解説していきます。
詰まり毛穴
詰まり毛穴は古い角質や皮脂などが混ざり、角栓となったものが毛穴に溜まっている状態です。 毛穴トラブルのなかでも悩んでいる方が多く、特に皮脂分泌量の多い鼻に現れやすい傾向があります。
詰まり毛穴は皮脂の過剰分泌やターンオーバーの乱れ、乾燥などが原因です。
初期段階は白くあまり目立ちませんが、放置すると角栓が酸化して黒ずんでいくため目立ち触ると少し膨らんでざらざらとした感触があるため、適切なケアが重要です。詰まり毛穴は放置するとニキビの原因になることもありますが、日々の適切なクレンジングや洗顔による改善が期待できます。
開き毛穴
開き毛穴は毛穴が開いた状態になっており、特に額や鼻といった皮脂分泌量が多い箇所で起きやすいです。
たるみ毛穴
たるみ毛穴は肌がたるむことで、毛穴も開いて見える状態です。
たるみ毛穴の原因は加齢が大きく、表情筋や肌質の衰えです。
メラニン(黒ずみ)毛穴
メラニン(黒ずみ)毛穴は皮膚が炎症を起こしたり紫外線を浴びたりすることでメラニンが生成され、色素沈着を起こした状態です。
見た目は黒くぽつぽつしたように見えるため、詰まり毛穴と間違われてしまうことがあります。
しかし、メラニン毛穴の原因は詰まり毛穴のように角栓ではないため、触れた際にざらざらとした触感はありません。
日常的な紫外線対策をしていなかったり、常にマスクを着用していたりする方はメラニン毛穴になっている可能性があります。 メラニン毛穴を防ぐためには、日々の紫外線対策や摩擦による肌負担の軽減、適切なスキンケアが必要です。クレーター毛穴
クレーター毛穴は肌の毛穴部分がへこんでしまい、クレーターのように見える状態です。
クレーター毛穴の原因はニキビの強い炎症であることが多いです。
ニキビを潰してしまったり、重症な炎症性ニキビだったり、炎症が長時間続く場合にクレーターができます。
そのため、正確には毛穴トラブルよりもニキビ跡のトラブルに分類される場合もあります。
クレーター毛穴はセルフケアでの治癒はかなり難しく、適切なセルフケアを行っても改善は見込めないでしょう。
できるだけクレーター毛穴にならないようにニキビができないようなセルフケアを意識したり、医療機関を受診したりするのがおすすめです。毛穴治療は美容皮膚科がおすすめ

毛穴トラブルを改善させるための治療を受けるなら皮膚科のなかでも「美容皮膚科」がおすすめです。
ここでは、皮膚科と美容皮膚科の違いやおすすめといわれる理由について解説します。
皮膚科と美容皮膚科の違い
皮膚科と美容皮膚科は主に、目的・診療内容・治療方法の3点が異なります。 それぞれの異なる点について、以下の表をご覧ください。
| 皮膚科 | 美容皮膚科 | |
|---|---|---|
| 目的 | 皮膚疾患の治療 | 肌をより美しく |
| 診療内容 |
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| 治療方法 |
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皮膚科は皮膚病や皮膚疾患など病気を治すことを目的としており、保険診療で治療を行います。
肌トラブルの治療をしたい場合は皮膚科を、肌質改善を行い美しい肌を目指したい場合は美容皮膚科を受診するのがおすすめです。
美容皮膚科がおすすめといわれる理由
毛穴トラブルを改善させたい場合は、特に美容皮膚科がおすすめといわれる3つの理由があります。
それぞれの理由について解説していきます。
肌をきれいにすることが目的のため
美容皮膚科は肌をきれいにすることが目的であるためです。
毛穴トラブルの多くは疾患ではないため、皮膚科では治療対象外となる場合があります。 しかし、美容皮膚科は肌をきれいにすることを目的とした治療が可能であるため、毛穴トラブルに関しても治療できます。
毛穴治療の選択肢が多いため
美容皮膚科は毛穴治療の選択肢が多いです。
毛穴トラブルにはさまざまな原因があり適切な治療方法を選ぶ必要があります。
美容皮膚科はレーザーやピーリング、ダーマペンなど治療方法が豊富なため、毛穴トラブルの原因に合わせたものを選べます。 予算やなりたい肌の状態によっては、複数の治療方法を組み合わせることも可能です。毛穴の悩みは自由診療になるため
先程も少し触れましたが、毛穴トラブルは疾患ではないため医療保険の対象外です。 そのため、皮膚科よりも治療選択肢が多く豊富な治療実績から、一人ひとりの症状や原因に応じた治療が可能な美容皮膚科の方がおすすめです。
肌質改善はもちろん、希望すれば再発防止の治療も受けられます。美容皮膚科で受けられる毛穴治療

美容皮膚科で受けられる毛穴治療は大きく6つに分かれています。
ここでは、それぞれの詳しい治療内容について解説します。
外用薬・内服薬治療
施術には抵抗があったり、できるだけ料金を抑えたかったりする場合は、外用薬や内服薬を使用した治療がおすすめです。
外用薬
毛穴トラブルの治療で使用される外用薬は主に皮脂の過剰分泌や毛穴詰まり改善作用のある薬剤です。
よく処方される薬剤名と期待できる効果は以下のとおりです。
- ダラシン
- トレチノイン
- アダパレン
- ディフェリンゲル
肌に塗布するだけといった手軽さから人気のある外用薬ですが、痒みや発赤、ヒリヒリ感などの副作用が現れることがあります。
内服薬
毛穴トラブル改善の際に処方される内服薬で有名なのはメラニンの生成を抑える作用があるトラネキサム酸です。
トラネキサム酸はメラニンの生成を抑えてくれるため、シミや肝斑の改善効果が期待できます。
しかし、服用することで以下のような副作用が起きる可能性があります。
- 発疹
- 食欲不振
- 嘔吐・下痢 など
また、血栓症のような血が固まりやすい病気の場合は服用できない場合があります。 服用する際には自己判断ではなく、医師の指示を守るようにしましょう。
ピーリング治療
ピーリング治療とは、肌表面の角質や毛穴汚れを除去し、肌トラブルの改善を目指す施術です。
ピーリング治療といってもその種類はさまざまであり、それぞれに改善が得意な肌悩みがあります。 ここでは毛穴トラブルの改善が得意な2種類のピーリング治療について解説します。ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、皮膚に化学薬品を塗布して角質や表皮などを溶かして新しい皮膚を再生させたりターンオーバーを促進したりする治療方法です。 わたなべ皮膚科ではサリチル酸マクロゴールと呼ばれるピーリング剤を使用しています。 こちらはサリチル酸をマクロゴールという基剤に溶かしたクリームを肌に塗布して、角質を溶かして取り除きます。
サリチル酸マクロゴールはベビーピールとも呼ばれており、高い効果がありながらトラブルが少ない点が特徴です。ハイドロフェイシャル
ハイドロピーリングとは、ハイドロ(水流)を活用したピーリング治療で、角質や角栓を除去します。
※当院では実施しておりません。
レーザー治療
レーザー治療では毛穴トラブルが気になる部分にローションを塗布し、その上からレーザーを照射することで古い角質を取り除きます。
肌の状態にもよりますが、レーザー治療を行うことでより効果を実感できる場合があります。しかし、レーザー治療中はじりじりとした熱や痛みを感じる方もいるため、麻酔の使用を検討しましょう。
IPL光治療
IPL光治療とはレーザー治療のなかでもIPLと呼ばれる優しい光を照射して毛穴の開きを改善します。
レーザーを照射する際に、真皮層へ働きかけることでコラーゲンの増生を促し、肌のきめや質感を整える効果も期待できます。
フラクショナルレーザー
フラクショナルレーザーとは肌表面へ点状にレーザーを照射することで肌の再生を促す治療法です。
肌にレーザーで小さな穴を開けることで、熱エネルギーが真皮に浸透しコラーゲンやエラスチンなどの生成を促すことで、毛穴の開きや縮小といった効果を実感できます。 フラクショナルレーザーのなかにも炭酸ガス(CO2)レーザーやヤグレーザーなどの種類があります。
使用するレーザーによっても得られる効果に多少の差があるため、症状や改善したい肌悩みに合わせたレーザーを使用するようにしましょう。※当院では実施しておりません。
HIFU Light(HIFUシャワー)
HIFU Lightとは高密度焦点式超音波(HIFU)の治療法のひとつで、肌の引き締めやリフトアップなどの効果が期待できます。
HIFU(Lightは1.5~2.0mmのカートリッジを使用し、肌の浅い層に連続照射を行うことで、即時効果が期待できるのが魅力のひとつです。
また、ダウンタイム症状や治療時のトラブルが少ない点も特徴であり、初めての美容治療や痛みに不安がある方におすすめな治療方法です。
その他の治療
毛穴トラブルに対する治療方法はここで解説した以外にも以下のようにさまざまなものがあります。
- 髪の毛より細い針で肌に微細な穴を開ける「ダーマペン」
- マイクロニードルと高周波(RF)を組み合わせた「ポテンツァ」
- 肌再生注射の薬剤で、肌細胞を活性化して若返らせる「リジュラン」
- 微弱な電流を用いて肌の深部まで美容成分を浸透させ「イオン導入」 など
どの治療を受けた方がよいのか分からない場合は、カウンセリング時に肌悩みやどうなりたいのかを伝え、最適な治療法を提案してもらいましょう。
日々のセルフケアも重要

毛穴トラブルは適切な治療を受けるだけではなく、日々のセルフケアも重要です。
最後に、毛穴トラブルを予防するためのセルフケアについて解説していきます。
正しいスキンケア
日々の正しいスキンケアで毛穴に汚れを溜めないようにすることで、毛穴詰まりを予防できます。
メイクをしている方は毎日洗顔前にクレンジングをしっかりと行いましょう。
メイクは時間の経過とともに皮脂と混ざりあって毛穴に詰まりやすくなるため、できるだけその日のうちに落とすことが理想です。
洗顔は手に付着した細菌を顔に付けないために、しっかりと手を洗ってから行います。
洗顔料はしっかりと泡立てて、手が直接顔に触れないように泡で撫でるように優しくマッサージをするイメージです。
保湿
洗顔後の肌は乾燥しやすいため、できるだけ早くしっかりと保湿を行いましょう。
肌のべたつきや皮脂感が気になる方のなかには、乾燥が原因で皮脂が過剰分泌されていることがあります。 最低でも化粧水と乳液の2つはどちらも使用しましょう。
化粧水には肌に潤いを与える効果がありますが、化粧水のみでは油分が含まれていないためすぐに蒸発して乾燥してしまいます。 そこで乳液やクリームなどの油分を含んだ物を使用することで、化粧水で与えた水分を閉じ込める蓋の役割をしてくれます。規則正しい生活習慣
毛穴トラブルの予防には栄養バランスが整った食事や適度な運動、十分な睡眠といった規則正しい生活習慣にすることも効果的です。
肌は日々の食事で作られているため、肌の主成分であるたんぱく質や肌の調子を整えるビタミン類を中心にバランスよく摂取することを心がけましょう。
また、適度な運動を行うことで肌のターンオーバーが活発になり、汗をかくことで皮脂や老廃物の排出を促せます。 肌のターンオーバーを正常に働かせるためには適度な運動だけではなく、十分な睡眠も必要です。
睡眠中に分泌される成長ホルモンはターンオーバーに必要とされるホルモンの1つです。 不規則な生活を送っている方は、一度生活習慣を整えてみましょう。まとめ
この記事では、毛穴トラブルの種類や美容皮膚科がおすすめな理由、受けられる治療について解説しました。 毛穴のトラブルにはさまざまな治療法があり、症状に応じた最適な方法を選ぶことが大切です。 そして、毛穴トラブルを改善させるための治療を受けるなら皮膚科のなかでも「美容皮膚科」がおすすめです。
わたなべ皮膚科は、一般皮膚科と美容皮膚科の両方に対応しており、皮膚のお悩みはなんでも相談できる場所となっています。
美容皮膚科では、HIFUやHIFU Light、IPL光治療、ケミカルピーリングなどの治療が受けられます。
皮膚について少しでも気になる点や悩みがあればぜひ一度ご相談ください。
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