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代表的なシミ取り治療5種類とは?
選び方やアフターケアを解説
コラム08

代表的なシミ取り治療5種類とは?選び方やアフターケアを解説

目次

シミ取りと呼ばれる施術はいくつか種類があり、それぞれメリットやデメリットが異なります。
この記事では、代表的なシミ取り治療や選び方、アフターケアを解説します。
シミに悩まされている方、シミ取り治療を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

代表的なシミ取り治療5種類

代表的なシミ取り治療種類

シミ取り治療にはさまざまなものがありますが、代表的なものは以下の5種類です。

  • レーザー治療
  • IPL光治療(フォトフェイシャル)
  • BRAピーリング
  • 内服薬
  • 外用薬・スキンケア

ここでは、それぞれのくわしい治療方法についても解説します。

レーザー治療

レーザー治療とは、専用のレーザー光線でシミの原因である色素を破壊して目立たなくさせる方法です。

レーザー光線の波長によって反応する色素が異なり、シミ取りの場合はシミの原因であるメラニンが吸収しやすい波長のレーザーを照射します。
メラニンが光を吸収すると熱くなり、破壊されて体外に排出されたり体内に吸収されたりしてシミが消えます。 多くのシミに効果がある治療法ですが、すべてのシミに効果があるわけではないため、注意が必要です。

Qスイッチヤグレーザー

Qスイッチヤグレーザーは、色素除去のために使用する医療レーザーで、シミ取りレーザーではよく使用されています。

2種類の波長を使い分けることで、ピンポイントなシミ治療と、より穏やかな照射が必要な肝斑治療の両方に対応可能です。 色素異常の部分のみを選択的に照射できるため、正常な皮膚を傷つけずに治療ができます。 シミ取り以外には、あざや赤ら顔、くすみ、タトゥー除去に使用されることもあります。

Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザーは、メラニンなどの色素病変の治療が可能なレーザーで、シミやそばかす、太田母斑などの治療に使用されます。

瞬間的に強いエネルギーで照射し、色素細胞のみを選択的に破壊できます。 傷痕を残す心配がほとんどないため、顔のシミ取りにも選ばれることが多いです。

Qスイッチヤグレーザーとの違いは、効果のある範囲やシミの種類となっています。 Qスイッチルビーレーザーはメラニンへの反応性が高く薄いシミやそばかすに有効で、Qスイッチヤグレーザーは高出力で肌の奥まで波長が届き肝斑の治療も可能です。

ピコレーザー

ピコレーザーは、非常に短い時間(1兆分の1秒=ピコ秒)の間に強力なレーザーを照射する美容医療の治療法です。

主にシミやそばかす、タトゥー除去、ニキビ跡の改善、美肌治療に使用されます。 レーザーの照射時間が非常に短いため、肌へのダメージを最小限に抑えつつ、メラニン色素やターゲット部分にピンポイントで作用します。 そのため、従来のレーザーよりも痛みやダウンタイムが少ない点が特徴です。

炭酸ガスレーザー

炭酸ガスレーザーは、水に吸収されやすい波長を利用した医療用レーザーで、主に皮膚の表面にある組織を切除・蒸散する目的で使用されます。

イボやほくろ、脂漏性角化症、ウイルス性のイボなど、良性腫瘍の除去に効果的です。 炭酸ガスレーザーは高い精度で狙った部分だけを処置できるため、周囲の正常な組織へのダメージが少なく、出血も抑えられるのが特徴です。

レーザートーニング

レーザートーニングは低出力のレーザーを均一に照射することで、肌のトーンを整え色素沈着やくすみを改善する美容治療です。

特に、肝斑の治療に効果的で、従来のレーザー治療では困難だった肝斑の改善が期待できます。 照射は皮膚への負担が少なく、施術後のダウンタイムが短いのが特徴です。 しかし、1回の施術では効果が限定的で、数回にわたる施術が必要です。

IPL光治療(フォトフェイシャル)

フォトフェイシャルとは、特殊な光を肌に照射し、肌トラブルの改善を目指す方法です。

レーザー治療のように強い光を当てない、マイルドな治療のため、痛みやダウンタイムが少ないです。

M22(フォトフェイシャル)

一般的にフォトフェイシャルと呼ばれる治療は、米国ルミナス社が開発した機械を使用したIPL治療を指します。 M22は、厚生労働省から薬事認可を受けている機器として、フォトフェイシャルが行えるのが特徴です。

6種類のフィルターによってそれぞれの異なる肌悩みに対応可能です。

また、冷却機能を兼ね備えているため、肌を冷却しながら光を照射でき、痛みや火傷のリスクが軽減されています。

CellecV(セレックV)

CellecV(セレックV)は、施術中の痛みやダウンタイムがほとんどなく、マイルドな光による刺激で肌質を改善するIPL光治療器です。

シミ、くすみ、そばかす、ニキビなどの肌悩みを解決して透明感溢れる肌になれるでしょう。 CellecVは、9種類の波長フィルターを使用することで、きめ細やかで幅広い治療ができるため、さまざまな肌トラブルに対応が可能です。

また、表皮を守る独自のクーリングテクノロジー「ATC?」を搭載しており、常に表皮を火傷のリスクから守ってくれる安全で画期的なマシンです。

わたなべ皮膚科のCellecVについて

フォトRF(オーロラ)

フォトRF(オーロラ)は、光エネルギー(IPL)と高周波エネルギー(RF)を組み合わせた美肌治療器です。

肌の奥深く迄光エネルギーと高周波エネルギーを浸透させることで細胞に軽度のダメージを与え、新陳代謝の活性化を促します。
また、血液やリンパの循環を促進することで、排出作用や肌の引き締め効果も期待できます。 継続的な治療でより高い効果を実感できますが、1回でも十分効果を感じられるでしょう。 フォトRFは、シミやそばかす、くすみ、赤ら顔、毛穴の開きなどの悩みに効果的です。

BRAピーリング

BRAピーリングは、ベルギーで生まれたソフトなピーリング剤です。フィチン酸やビタミンCなどが配合された薬剤によるピーリング行います。

シミだけではなく、肝斑にも効果的で、赤みや痛みが生じにくいため当日からメイクも可能です。
また、小ジワや毛穴のたるみの改善も期待できる点が特徴です。

内服薬

内服薬はシミの改善だけではなく、シミの予防効果も期待できます。

他のシミ取り治療と併用することで、より効果を高めるために使用される場合が多いです。

L-システイン

L-システイン(ハイチオール)はアミノ酸の一種で強い抗酸化作用を持っています。

ハイチオールなどの商品名で市販されており、美容皮膚科ではシミや肝斑、肌のくすみ改善を目的に処方されます。 L-システインはメラニンの生成過程を抑制し、肌の表面に排出するサポートをします。

ビタミンC

ビタミンCは、シミの原因であるメラニンの生成を防ぎ肌の老化を防ぐ効果が期待できます。

シミ取りだけではなく、美容系の内服薬には含まれることが多く、シナールやトランシーノホワイトCにも含まれます。 ビタミンCはシミや美肌に欠かせないものですが、体内合成ができないため食事や内服薬で摂取することが重要です。 L-システインと併用することでメラニン生成をさらに抑制できるため、高い効果を得たい方におすすめです。

パントテン酸

パントテン酸はビタミンB5のことであり、シミ取りとして処方されるシナールやメラノホワイトなどの成分として配合されています。

パントテン酸には糖分や脂質、たんぱく質の代謝を促し、肌や粘膜を正常に保つ効果が期待できます。 また、パントテン酸はビタミンCの働きを高める効果もあり、シミや炎症後色素沈着の改善も可能です。

トラネキサム酸

トラネキサム酸はメラニンの生成を抑える効果があり、美白やシミ治療に使用される内服薬です。

本来は止血剤として開発されましたが抗炎症作用が注目され、現在は肝斑や色素沈着の改善に効果があるとされています。 美容皮膚科で処方されることが多く、副作用は少ないとされていますが、血栓症のリスクがある方は医師への相談が必要です。

外用薬・スキンケア

シミの部分に外用薬を使用したり、スキンケア用品として使用したりすることでシミ取りや改善、予防を行う方法です。

他のシミ取り治療や内服薬と併用して使用されることが多いです。

ハイドロキノン

ハイドロキノンはメラニン色素の生成を抑制する効果が期待できる外用薬で、肌の漂白剤と呼ばれることもあります。

ハイドロキノンの主成分であるヒドロキノンはメラニンが生成される際に必要となる酵素(チロジナーゼ)の働きの抑制が可能です。

また、メラニン色素を生成しているメラノサイトの数を減らす効果も期待できます。 元々は医師の処方が必要な成分でしたが、現在は濃度2%以下であれば化粧品への配合が可能です。ただし、医療用としてはより高濃度のものが使用されることがあります。 市販化粧品にはハイドロキノンの配合濃度が低いことも多いため、より効果を得たい場合は皮膚科や美容皮膚科を受診しましょう。

トレチノイン

トレチノインはビタミンAの一種であり、シミやシワといった肌トラブル改善効果が期待できます。

長年に渡り、シミやシワ改善のために処方されてきた薬です。 トレチノインを塗布した部分を紫外線に当ててしまうとシミが濃くなる可能性があるため、外出の際は短時間でも季節問わず日焼け止めや日傘などの紫外線対策を行いましょう。 より効果を高めたい場合はハイドロキノンとの併用がおすすめです。

シミ取り治療の選び方

シミ取り治療の選び方

さまざまなシミ取り治療がありますが、どの治療方法がいいのか迷うこともあるでしょう。
ここではシミ取り治療の選び方を4つ解説します。

シミの種類で選ぶ

シミの種類によって最適な治療方法が異なります。
シミのなかには合っていない治療をすると、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。

老人性色素斑

老人性色素斑は、紫外線によるダメージで発生する茶色いシミです。

主に顔や手の甲、腕など紫外線を受けやすい部位に見られ加齢とともに濃くなる場合もあり、一般的に「シミ」と呼ばれているのがこちらの老人性色素斑です。 老人性色素斑におすすめの治療方法はレーザー治療やフォトフェイシャル、ハイドロキノンやトレチノインといった外用薬となっています。

肝斑

肝斑は、頬や額、口周りに左右対称に広がる点が特徴のシミです。

女性に比較的多く見られ、女性ホルモンの乱れや紫外線、摩擦などのさまざまな要因が考えられています。 肝斑は「厄介なシミ」といわれることも多く、ほかのシミよりも治療が大変であり間違った治療を行うとより濃くなってしまうこともあります。
おすすめの治療方法はBRAピーリングやレーザートーニング、ハイドロキノンやビタミンC誘導体などの外用薬です。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着とは、ニキビや傷、火傷、虫刺されなどの炎症が治った後にできる茶色いシミです。

ダメージ部分を擦ったり触ってしまったりすることによって起こりやすいです。 通常はターンオーバーのおかげで徐々に目立たなくなっていき、半年~1年程度で自然消滅することも多いですが、悪化したり慢性化したりすると消えるまで数年掛かる場合もあります。

おすすめの治療方法は、トラネキサム酸やビタミンCの内服薬、ハイドロキノンやレチノールの外用薬です。 また、レーザートーニングやケミカルピーリングによる治療も効果的で、肌のターンオーバーを促進します。

脂漏性角化症

脂漏性角化症は加齢によってできる茶色や赤い盛り上がったシミ(老人性いぼ)で、顔や頭皮、体に発生しやすく、ざらつきがあるのが特徴です。

少し隆起して茶色や黒色をしており、老人性イボとしても知られていますがシミの一種です。 脂漏性角化症は炭酸ガスレーザーや電気メスによる除去が最も効果的となっています。 小さいものなら液体窒素での凍結療法も可能ですが、再発する可能性があります。 放置しても健康上の問題はありませんが、大きくなったり数が増えることもありますし、気になる場合は早めに治療するのがよいでしょう。

雀卵斑

雀卵斑はいわゆる「そばかす」のことであり、遺伝による影響が強く幼少期から鼻や頬を中心に小さな茶色い斑点が増えます。

紫外線の影響で濃くなるため、日焼け止めをしっかり塗ることが重要です。

多くは5~6歳くらいから現れ成長と共に数が増えたり濃くなったりしますが、思春期を超えたあたりから薄くなっていく場合が多いです。
おすすめの治療方法はピコレーザーやQスイッチレーザーでメラニン色素を破壊します。
また、IPL光治療も軽度のそばかすに効果的で、肌全体のトーンアップも期待できます。

得られる効果

治療によって得られる効果が異なるため、どういった効果を得たいのかで治療方法を選びましょう。

例えば、「シミ取りをしたい」のか「シミ予防をしたい」のかなどです。 得たい効果によって最適な治療方法が異なるため、医師にどうなりたいのかをしっかりと伝えましょう。

予算

シミ取り治療の多くは自由診療のため、保険適用の治療よりも高額になりやすいです。

そのため、あらかじめ予算はしっかりと決めておきましょう。 カウンセリング時に予算を伝えておくと、医師も予算に沿った治療方法を提案してくれるでしょう。

ダウンタイムの長さ

シミ取り治療によってはダウンタイムがありますが、ダウンタイムの長さを重視する方法もあります。

ダウンタイム症状によっては、日常生活にも影響があります。 ダウンタイムがほとんどない治療方法は光治療やレーザートーニングなどがあり、できるだけ負担をかけたくない場合は内服薬や外用薬の活用も可能です。

シミ取り治療後のアフターケア

シミ取り治療後のアフターケア

シミ取り治療後のアフターケアによっては、より治療効果を実感できる可能性があります。
逆に、アフターケアを間違えるとシミが悪化する可能性もあるため、注意しましょう。

しっかりと保湿する

特にレーザーや光治療後の肌は敏感になっているため、普段以上にしっかりと保湿を行いましょう。

保湿性の高い化粧水や乳液を使用し、摩擦しないようにしっかりと肌にしみこませます。 また、アルコールや界面活性剤のような刺激になりやすい成分が含まれているケア用品は避けるのがおすすめです。

徹底した紫外線対策

治療後は紫外線に弱く、場合によってはシミが濃くなってしまうため徹底した紫外線対策を行いましょう。

紫外線対策といえば日焼け止めですが、UV手袋や日傘、帽子などを併用することでより徹底した紫外線対策が可能です。

肌への刺激を防ぐ

治療後の肌は敏感だからこそ、肌への刺激はできるだけ防ぎましょう。

スクラブを含む洗顔や強く擦るなどの行為は、肌への刺激になりシミが悪化したり炎症後色素沈着を引き起こす可能性があります。 ダウンタイム症状が治まるまではできるだけ触れないようにしましょう。

生活習慣の見直し

肌を回復するためには生活習慣の見直しが有効です。

栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠はターンオーバーを正常にし、肌の回復を早めます。

医師の指示を守る

治療後の過ごし方や内服薬・外用薬の使い方などは医師の指示を守るようにしましょう。

特に内服薬は、早く効果を得たいからと過剰に服用しても効果を実感できるとは限りません。

逆にダウンタイムや副作用が強く出てしまう可能性があるため、避けてください。 不規則な生活を送っている方は、一度生活習慣を整えてみましょう。

まとめ

この記事では、代表的なシミ取り治療5種類や選び方、アフターケアを解説しました。 さまざまなシミ取り治療がありますが、治療の選び方としてはシミの種類や得られる効果、予算などを元に最適な治療法を決めましょう。

わたなべ皮膚科は、一般皮膚科と美容皮膚科の両方に対応しており、皮膚のお悩みはなんでも相談できる場所です。 美容皮膚科では、シミ取りを希望する方にはIPL光治療(フォトフェイシャル)やデルマトロンなどの施術が受けられます。 皮膚について少しでも気になる点や悩みがあればぜひ一度ご相談ください。

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